- 歯周ポケットが深くなって
いませんか? - 歯周ポケットが深いと歯周病が
進行している!? - 加齢によって歯周ポケットが深くなるわけではない
- 歯周ポケットの検査
- 歯周ポケットが深くなった場合の治療
- 歯周ポケットが深くならないための
セルフケア
歯周ポケットが深くなって
いませんか?
歯周ポケットとは、歯と歯茎の間の細い溝のことを指します。歯周ポケットは誰にでもあるものですが、歯周病の発症・悪化などによって深くなっていきます。
歯周ポケットの深さを正確に知るためには、歯科医院で器具を使って計測する必要があります。
特に、歯茎の腫れ、歯肉退縮などの歯茎にかかわる症状がある場合、歯周ポケットが深くなっている可能性が高いといえます。
気になる方は、歯周ポケット検査、動揺検査などを含めた「歯周病検査」を受けましょう。
歯周ポケットが深いと歯周病が
進行している!?
歯周ポケットが深くなる最大の原因は、歯周病です。
歯周病によって歯周ポケットが深くなると、歯ブラシで届かないところにプラークや歯石が溜まり、さらに炎症がひどくなるという悪循環に陥ります。
歯周ポケットの深さは、歯周病の進行に比例したバロメーターと言うことができます。
歯周ポケットの深さと歯周病の進行の関係
歯周ポケットの深さが…
- 1~3ミリ 健康な歯茎
- 3ミリ程度で出血を伴う 歯肉炎
- 3~4ミリ 軽度歯周炎
- 4~6ミリ 中等度歯周炎
- 6ミリ以上 重度歯周炎
加齢によって歯周ポケットが
深くなるわけではない
歯周ポケットの深さを指摘された患者様が「もう歳だから」と仰ることがあります。確かに、年齢を重ねた方ほど、歯周ポケットが深くなっていく傾向はあります。
しかし、歯茎が健康であれば、たとえご高齢の方でも歯周ポケットは浅いままです。中には20代で歯周ポケットが深くなっている方もおられます。
歯周ポケットが深くなるのは、あくまで歯周病が原因です。
年齢に関係なく、歯周ポケットが深くなっている場合にはまず歯周病を疑い、適切な治療を受けなければなりません。
歯周ポケットの検査
歯周ポケット検査では、プローブという細い器具を歯周ポケットに差し込み、以下のようなことを調べます。
歯周ポケットの深さ
プローブを差し込み、すべての歯の表側・裏側の歯周ポケットの深さを調べます。
歯の根の形、歯石の有無
プローブから伝わる力で、歯の根の形、歯周ポケットの歯石の有無を調べます。
出血の有無
プローブを差し込んだときの出血の有無を確認します。炎症を起こしていると、出血しやすくなります。
歯周ポケットが深くなった場合の治療
歯周病治療
まずは歯周基本治療(ブラッシング指導+スケーリング・ルートプレーニング)を行います。
歯周基本治療にて十分な効果が得られないときには、フラップ手術が必要になります。
歯周組織再生療法
進行した歯周病によって、顎の骨が溶けてしまいます。
歯茎を切開し、骨が吸収された部位にエムドゲインゲルを塗布することで、骨の再生を促します。
歯周形成外科手術
退縮した歯茎を、元に近い形に戻す治療です。
「結合組織移植術」「遊離歯肉移植術」「根面被覆術」といった術式から、症例に合わせて、適切な方法を選択します。
歯周ポケットが深くならないためのセルフケア
歯周ポケットがこれ以上深くならないようにするため、セルフケアの際には特に以下の2点に気をつけてください。
丁寧なブラッシング
毎食後、ブラッシングを行いましょう。
特に、歯と歯茎の境目は、45°の角度でブラシを当てて、丁寧に磨いてください。必ず、歯科衛生士に指導してもらった方法を実践するようにしましょう。
奥歯が磨きにくい場合にはヘッドの小さなものを選ぶ、力が入ってしまう場合には持ち方をえんぴつ持ちにしてみる、といった工夫も大切です。
デンタルフロスや歯間ブラシ、洗口液の併用
ブラッシングとあわせて、デンタルフロスや歯間ブラシを使ってください。基本的に、歯間の狭い方はデンタルフロスが、歯間の広い方は歯間ブラシがおすすめです。プラークの付着を防ぐ洗口液なども市販されていますので、こちらも併用することをおすすめします。