歯ぎしりはストレスが原因!?
睡眠中に無意識に歯を強く擦り合わせてしまう「歯ぎしり」にお悩みの方は少なくありません。ご家族から指摘されたけれど自分で治せず困っているという方もおられます。歯ぎしりの原因としてもっとも多いといわれているのが、ストレスです。
歯ぎしりによってストレスを解消しているという説もありますが、定かではありません。いずれにしても、歯や歯茎、顎関節への負担が大きい歯ぎしりは、何らかの対策・治療が必要です。
ストレス以外の原因もある
ストレス以外にも、歯ぎしりの原因となるものがあります。代表的なものをご紹介します。
歯並び・噛み合わせの乱れ
歯並び、噛み合わせが乱れていることで、歯ぎしりが起こりやすくなると言われています。
日中の食いしばりの癖
日中に食いしばる癖がある方は、就寝中の歯ぎしりも起こりやすいと言われています。食いしばる場面の多いスポーツ選手、緊張・集中したときに食いしばる癖のある方は要注意です。
飲酒・喫煙
アルコール、ニコチンの作用によって、歯ぎしりが引き起こされることがあると言われています。
歯ぎしりをすると現れる歯と体のトラブル
歯の擦り減り、知覚過敏
歯ぎしりの強い力によって、歯がすり減ります。エナメル質がすり減ると、象牙質が露出し、知覚過敏を起こします。また、歯の根元に欠損(くさび型のへこみ)が生じ、こちらでも知覚過敏が起こりやすくなります。
歯肉退縮・歯周病の悪化
歯ぎしりは、歯茎、顎の骨(歯槽骨)にもダメージを蓄積します。
歯肉退縮、歯周病悪化の原因となることがあります。
歯の破折
強い力がかかることで、歯が欠けたり、割れたりすることがあります。
顎関節症
顎に負担がかかることで、顎関節症を引き起こすことがあります。
不定愁訴
顎関節症との関連から、頭痛、肩こり、腰痛などの不定愁訴を招くことがあります。
歯科医院で行う歯ぎしり治療
歯科医院では、歯ぎしりに対して、主に以下のような治療を行います。
マウスピース(ナイトガード)の
作製
型取りをしてマウスピースを作り、就寝時の装着する方法です。歯の擦り減り、歯の破折、歯茎や顎関節への負担増を防ぐという意味では、即効性があります。また、マウスピースを使用している安心感、顎の筋肉のリラックスによって、歯ぎしりそのものの改善も期待できます。
噛み合わせの改善
被せ物や入れ歯の調整・作り替えなどによって、歯を動かさずに噛み合わせを改善する方法です。
矯正治療
歯並びの乱れが歯ぎしりの原因となっている場合には、矯正治療を行います。噛み合わせを考慮しながら歯を動かすことが大切です。
自宅で行う歯ぎしりの対策
原因に応じた対策をたて、できることから取り組んでいきましょう。
ストレスへの対策
まずは、生活リズムを改善し、心身のストレスを軽減しましょう。
特に、睡眠の時間・質を確保することが大切です。また、時間をつくって趣味、スポーツに打ち込むのもおすすめです。
ストレス解消に有効な栄養素というものもあります。タンパク質、ビタミンB群、亜鉛、鉄を含む食品を、積極的に食事に取り入れましょう。
日中の食いしばりの癖への対策
日中に食いしばりの癖がある方は、集中したとき、緊張したときなど、意識して食いしばりを回避しましょう。
スポーツ中に食いしばることが多い方は、スポーツ用マウスピースの使用をおすすめします。
飲酒・喫煙への対策
飲み過ぎは控え、できる限り禁煙してください。